知っておくべきフットケアの手順と注意点

フットケアの基本的な方法は、次のような手順で行います。まず、足の観察です。足の皮膚について「傷やひび割れなどはないか」「痛みやむくみ、痒みはないか」「変色した部分はないか」などを確認します。足の変色は、特に黒ずんでいると壊死の可能性があるため注意が必要です。赤かったり青白い場合は、血流に障害が起きている可能性があります。またこの時に、爪が変形したり伸びすぎていないかも観察します。

次に、足浴です。足首までつかる程度のお湯を用意して足を浸して温め、石鹸でやさしく丁寧に洗います。爪と皮膚の間も爪ブラシで洗い、しっかりと石鹼を洗い流したら、タオルで水分を拭き取ります。この時は、洗うことだけに集中せずに、患者の顔色や呼吸などの変化に気をつけましょう。また、強くこすりすぎないようにも注意が必要です。拭き取りの際には、指と指の間に水分が残ってしまわないようにしましょう。

足浴が終わると、爪を切ります。入浴後は爪が柔らかくなり、切りやすいためです。この時に、一度に切ってしまおうとせずに、何回かに分けると良いでしょう。また、爪が厚くて気にりにくい場合は、無理に爪切りで切らずにまずやすりで削るのがおすすめです。また、爪は丸く整えるのではなく四角く切ることがポイントで、指と同じ長さまで少しずつ切り、引っかからないように角はやすりで少し丸めましょう。

最後は、乾燥や傷の悪化を防ぐために、保湿を行います。保湿剤を、足の指は指先に向かって、足の甲は指の付け根から足首に向かって、下腿は足首から膝に向けて、伸ばすようにして塗ります。皮膚を傷めてしまうので、絶対にすり込まないように注意しましょう。